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魂を震わすもの。

手に汗握る激戦。その試合の決着が着いた瞬間。
俺は一つの歴史が終わる瞬間に立ち会った。

 

格闘ゲームの祭典「EVO」

正式名称を「Evolution Championship Series」という、アメリカで開催されている歴史ある格闘ゲームの大会だ。

その、日本版とも言える「EVO Japan」は2018年に初開催され、今年で3回目。

任天堂から発売されている「ARMS」は2018年はメインタイトル、今年はサイドトーナメントとして参戦。

主宰はCALM(@C4LM_eS)が務める。
これまでも関西大規模格闘ゲームトーナメント「KSB」や「冬劇」のARMS部門主宰やARMS天下一武道会の主宰を務め上げ、ARMSコミュニティからの信頼も厚い頼れる男だ。


CALM

 

昨年、和歌山eスポーツ協会にも所属が決まりeスポーツシーンでますます活躍を見せている。

 

そんな男が2020年のEVO Japanサイドトーナメント募集で真っ先に手を挙げた。

そんな姿を見て、尊敬と安心感を覚えた。

 

ARMSの競技シーンは大乱闘スマッシュブラザーズのような数千人、もしかしたらそれ以上の競技人口には到底及ばない人数だ。

しかし、今もトップシーンを走るプレイヤーの熱量では負けちゃいない。

毎日仲間との練習を重ね、勝ちにこだわる。

そこには何も違いはない。

 

今までのARMS競技シーンでも、様々なドラマが繰り広げられたが、今回のトーナメントに、ARMSプレイヤーとして特別な想いを馳せる男がいた。

 

プロゲーミングチーム「DeToNator(デトネーター)」所属、Shateau(しゃとう)。


Shateau(しゃとう)

 

発売当初からぶっちぎりの強さを誇ったチームメイトのPega(ペガ)やKHU(こへう)と共にARMSの競技シーンを盛り上げ、2018年11月に行われた公式大会「Nintendo LIVE 2018」では数々の強豪を打ち倒し、見事5代目チャンピオンに輝いた男だ。

 

そんな最強の男が、EVO Japan2020のARMSトーナメントをもって、第一線から退く決断をした。

 

見た瞬間、思考が止まった。

今の環境が永遠かのように錯覚していた。でも、それは違った。

時は確実に前に進んでいることを痛感させられた。

 

様々な思いがあったが、当日は会場に足を運ぶかどうかずっと悩んでいた。

正直、その瞬間を見たくない自分もいた。全てが終わってしまう気がした。

でも、見届けたかった。その勇姿を。

 

 

気持ちの波が押しては引いてを繰り返したが、すべてのくだらない感情を捨て、気がついたら会場に向かう電車に揺られていた。

 

 

会場に着いた時には予選が開始していて発売当時からの古豪プレイヤー、そして新時代を作るニューフェイスたちが入り混じり、激戦を繰り広げていた。

 

好プレーが飛び出す、大金星をあげる、そんな、感情を揺さぶられるシーンがあるたびに、会場が湧いた。

 

その渦中に、e-co(いいこ)がいた。

 

e-coを語る上で外せない肩書き

 

「女帝」

 

女子最強を決めるトーナメントで優勝したことがきっかけで、人はそう呼ぶようになった。

 

これまでに強豪プレイヤーとの数えきれない名試合を演じ、そしてトップに君臨してきた。

 

しかし、Shateau相手に勝利することは簡単なことではなかった。

 

記憶に新しいKSB2019でもTOP3まで上り詰めたが、勝ち切ることができず結果は3位。

 

しかしKSB2018では、今までの試合とは全く違った、逆境でも喰い下がり最後の最後まで結果がわからない好試合だったと記憶している。

 

以降、オンライントーナメントでも対戦を重ね、練習してきた。

今日こそShateauに必ず勝つ。そんな強い意思を、EVO Japan2020当日、話した時に感じた。

 

——結果は3位入賞。

 

“DeToNator Shateau”との試合はこれで最後。そんな想いで臨んだ試合。

努力が結果に結びつくことはなかった。

 

 

結果が全てと人は言う。

 

 

しかし、果たしてそうだろうか。

観ていたARMSプレイヤーはそうは思わないはずだ。

 

試合に臨むその数分にすべてをかけて戦った姿は

魂を震わせる

彼らにしかできない試合だった

 

トーナメントは、近頃の競技シーンで彗星のごとく現れたヤングパワー溢れるARMSプレイヤー”マイミニ”が、敗者側から勝ち上がったShateauを見事打ち砕き圧巻の優勝。

 

新時代を感じさせる圧倒的な立ち回りでShateauやe-coですら一切寄せ付けなかった。

そんな彼を見て、これからのARMS競技シーンは盛り上がりを見せ続けると確信できた。

 

 

あの日、あの時間はもう戻らない。

でも、また作ればいい。

過去は変えられないが、これからの未来は変えられる。自分がどう感じて行動するかだ。

 

魂を震わせるプレーを、イベントを生み出し続ける、ARMSの競技シーンを1人の人間として素晴らしいと感じ、これからも注目していきたい。

 

EVO Japan2020 ARMS部門に関わった全ての方々に感謝を。

そして、しゃとう。プロゲーマーとしての活動お疲れ様でした。これからも応援してます。